日本の養蜂家、藤原さんのお話をきいてきました。
2008.09.10 - ライフスタイル
すでに台上には木の巣枠などが!!ちょっと興奮。
9月のはじめ、岩手で養蜂を営む、藤原養蜂場の藤原誠太さんのお話を銀座で聞く機会に恵まれました。
私はもともとブラジルでバイオダイナミック農法でコーヒーを栽培していたヴィレラ家との出会いからオーガニックの世界に入っていったのですが、その過程で出会ったのが、「食の学校」という生産者や流通業者、個人など、志のあるものづくりをされている方の勉強会のような団体でした。
私も現在は会員をさせていただいており、定例のセミナーなどに参加させてもらっています。
とかく私のような輸入がメインの仕事をしていますとあまり交流できない国内の生産者さんとの貴重な出会いの場として様々なことを学ばせていただきました。
で、今回の定例セミナーでは、藤原さんをお呼びしていろいろお話を伺ってしまおうということで、とっても楽しみにしていたのでした。
ロッシさんのバイオダイナミック養蜂もすごいですが、日本で日本みつばちにこだわり、その普及活動に力を入れている藤原さんの生の声を聞いてみたかったのです。
藤原さんとは何度かお会いしたこともあり、お話を聞いたこともあったのですが、自分がイタリアの養蜂のことにかかわってから、いろいろと蜜蜂のことについて自分なりに学ぶうちにいろいろな疑問点などもわいてきたので、それを素直にいろいろ聞いてみようと思ったのです。
名物スズメ蜂ウォーターもあります。アスリートに愛飲されているとか。

藤原養蜂場はもともと誠太さんのおじいさんが明治34年に始められ、現在はお父さんの誠市さんが2代目。誠太さんが3代目となります。
明治以降日本にもたらされた西洋みつばちと近代養蜂は、それまでの日本みつばちを用いた養蜂と生産性の面で格段の差があり、戦後の高度成長を迎えるまでは、日本の養蜂業というものは黄金時代だったそうです。
戦後の経済成長の中で、日本の西洋みつばちを用いた養蜂業は試練の時を迎えます。土地の開発が進んでよい蜜源となる植物が減ったり、農薬の影響で蜂が生きて行けなくなったり、安い中国製のはちみつが大量に輸入されたりといったことが起こりました。
若き誠太さんは、これからの養蜂はブラジルのような南米の大地で、農薬の心配もなく思いきり大規模で蜂を飼い、成功してやろう!という決意をし、南米に飛び出し、養蜂研修の旅に出てしまいました。
南米での研修の途中、一時帰国した誠太さんは、実家を手伝っていました。
ある日、日本刀の研ぎ師の方が訪ねてこられ、養蜂の道具を分けてほしいと言ってきたのでした。
話を聞いてみると、ニホンミツバチを飼おうとしていたとのことで、誠太さんは、
「ニホンミツバチは気難しいし、逃げちゃうし、ろくに蜜も取れないから、やめたほうがいいのでは」
とアドバイスしました。
それでも道具を買いたいというので、内心うまくいかないだろうと思いながら、まあ道具が売れちゃうからいいや~!
と思って道具を販売しました。
数週間後、またそのお客さんがやってきて、巣枠をさらに買いたいというので、誠太さんはびっくりして本当に飼えているのか興味がわき、自分の目で確かめずにはおられなくなったのでした。
行ってみると、その巣箱は、西洋みつばちの常識では考えられないほど巣枠の間隔が詰まっていたのでした。
普通西洋ミツバチの巣枠は、3.2センチ間隔で仕切られているのですが、どういうわけかお客さんの巣枠はびっちり巣枠同士がくっついてセットされていたのです。偶然、体の小さい日本ミツバチにはとても居心地がいい間隔になっていたのです。
現在では誠太さんたちの研究により、2.8センチ間隔がベストということが導き出され、専用の巣箱なども開発していますが、当時はそんなことを知る由もなく、ただ日本の在来種であるニホンミツバチを巣枠で飼うことができる!ということに衝撃を覚えたそうです。
誠太さんは、西洋ミツバチの巣箱をつかって日本ミツバチを飼おうとしていたからうまくいかなかったのだと直感し、ニホンミツバチにあうやり方を研究すれば今まで忌み嫌われていた(?)ニホンミツバチの無限の可能性があると確信したのです。
外国ばかりに目を向けていた誠太さんは、日本がもともと持っていたこの素晴らしい財産を改めて見直す運命的な日となってしまい、その日以来、南 米行きはすっぱりあきらめ、この日本ミツバチを極めるのがライフワークと決意し、「日本在来種みつばちの会」を立ち上げてしまいます。
(次回に続く)
解説
○近代養蜂について
古来、養蜂といっても、蜂が自然に木のうろや、神社や寺の縁の下、石垣の中などに作った蜂の巣に蜜がたまるのを待ち、その巣ごと取り出してしぼって蜂蜜を取り出していたわけです。当然、取り出したあとは蜂のコロニーは壊滅してしまいます。
1853年にアメリカのラングストロースという人が、取り外し可能な、木で作った枠に蜂の巣を作らせて、箱に並べて配置し、コロニーを形成させる。遠心分離機を組み合わせることによって蜜だけを絞った後また巣箱に戻すことで、せっかく作った蜂の巣は再び蜂たちが利用できるようにりました。
蜂の集蜜マシンとしてのセイヨウミツバチの品種改良や、病気を防ぐ薬剤、砂糖水の給餌や強化餌といった技術革新によって、ハチミツの収量は古代の養蜂と比べ物にならないくらい上がっていきました。
○日本ミツバチについて
日本古来の在来種で、昔から日本に住んでいたミツバチの品種です。ちょっと黒っぽい体つきで、黒と黄色のはっきりしたセイヨウミツバチと比べると地味な感じです。気性はおとなしく、ほとんどささない。蜜も日本人に合っていておいしく、病気にかかりにくい、スズメバチにも対抗できる防衛手段を持っているなど、魅力も多い。
その反面、飼いにくい(と思われていた)、盗蜜をする、群れで逃げてしまうことがあるなど気難しい面もあり、商業的な養蜂には向かないと思われており、明治以降の西洋みつばちを中心とした近代養蜂からは忘れ去られた存在となっていた。
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スタッフについて
2008.04.30 - ライフスタイル
イタリアの田舎で作られるこのビオディナミックコスメ、「アポディア」を日本に紹介させていただきます、日本総販売店、株式会社ユージービィの桜庭がdiaryを担当いたします。
私はこれまでブラジルからバイオダイナミック農法で育てられたコーヒーや、「アマゾンの森を護る」というコンセプトのアマゾン原産のオーガニックパームオイルを原料とした石けんなどを輸入してきました。オーガニックとは本来植物や動物がもっている生命力を最大限に生かした育て方で作られた原料を、食べ物や衣料、化粧品などに生かし、自然環境をまもりつつも、化学的な、画一的な大量生産された製品を大量消費するというライフスタイルを再考するきっかけであると思っています。
現代に生きる私たちは、少なくとも科学や化学の進歩によって多大な恩恵を受けています。飛行機や自動車、コンピュータ、農業生産技術、土木技術、加工食品、流通などあらゆる分野でそれなしでは生活できないほど依存しています。
私も現代を生きる人間として、それを全く否定することはできません。普段はアロマセラピーやレメディーを愛用していても、緊急の時には西洋医学の薬を処方されれば服用することもあります。外国に行く時は飛行機も使います。加工食品も口にします。コンビニだって行っちゃいます。
問題なのは、なぜ、それがそのような形でそこにあり、誰によってどのように作られたのか、一般の消費者には知らないことが多すぎることだと思います。
大きな会社が作っているから間違いないとか、TVでCMをやっていたから買おうとか、値段が安いから買おうとか、気分で購買の判断をしているのだと思います。
たとえば1リットル178円の醤油と、720ml1,400円の醤油があるとします。
スーパーの特売で安売りしている178円を見て、お、安いと思って買ってしまってもいいです。
安いですから、余ったお金で他の物を買えるかも知れません。
でも、1400円の醤油と何が違うのか考えてみたことがありますか?
2つの醤油の作られ方の違いをわかった上で、うちは経済的に余裕がないから178円。
余裕はないけど食べ物くらいはちゃんとしたいので飲みに行くのを1回控えて1400円の醤油。
お金に余裕はあり、本物の醤油のよさもしっているけど、食べ物にお金をかけるつもりはないので178円。
とか、いろいろな選択肢があるでしょう。
でも、たいていの人は、単にイメージや値段で選んでいることと思います。
この2つの醤油の違いについては、ネットなどで検索すれば見つけることができると思います。じつは食べ物に限らず、化粧品、衣類、住宅などあらゆるものにこのようなことが存在します。
なぜかというと、古来から伝わってきた伝統的な製法と、現代の流通システムに乗せて量を販売するために求められる様々な要件との間にギャップが生じているからです。
完全に昔に戻ることは無理としても、現代を生きる私たちの使命は、食品や化粧品をはじめとする物品の伝統的な本来の作られ方を知ることです。彼らが今でもそのやり方で作っているとしたなら、なぜそのやり方に固執しているのか、という作り手の「想い」を知ることが大事だと思います。
命の根源である食べ物、肌につける化粧品、身につける衣料品、そして住まいまで、それを知る必要があると思います。
品物の成り立ちを理解した上で、現実的な選択として現代の技術を生かしたものを選びたければ選んでもよいし、違う道を選ぶということもよいと思います。危惧しているのは、そのようなことを知らずに、なすがままに雰囲気で選択してしまうということをしてしまうということなのです。
私自身、この4年間で国内のいろいろな生産者さんや、食品の作り手さんとお会いする中で、気がついたことを書いていきたいと思います。もちろん、わがアポディアのことも書いていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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Gioveからハチミツが届く
2008.04.01 - ライフスタイル
マウリツィオから自家製の蜂蜜が届きました。
イタリアの中部、周りを陸に囲まれたウンブリア州のジョーヴェというところで、養蜂とアグリツーリズムの宿をやっているロッシ家ですが、もちろん食べるための蜂蜜も作っています。生産量が限られているので、大量には出回っていない貴重なものですが、なんと1kgの瓶をいただいてしまいました。

ジョーヴェでの養蜂は、Millefioriと書いていることからもわかるように、丘に自然に生えている70種類ほどのハーブや植物の花からとれた蜜をそのまま採ったものです。(蜜源植物の一覧はこちら)
加熱処理もしていないので、有効な酵素が生きています。また、花粉も除去していないので結晶しますが、ほんのりと至福の甘みがとてもやわらかな、ハチミツです。
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